
子供の成長に親の期待も必要
こんにちは、キクチです。
本日は、子供の成長に親の期待も大事!って話です。
有名な実験で、ローゼンタールとジャコブソンの「ピグマリオン効果」実験(1968年)
があるのですが、
実験の概要
心理学者のロバート・ローゼンタールとレノア・ジャコブソンは、
「教師の期待が生徒の成績にどのような影響を与えるのか?」を調べるために、
小学校で以下のような実験を行いました。
- 生徒の振り分け(実はランダム)
・小学校の生徒をランダムにAグループとBグループに分けました。
・しかし、教師には「Aグループの生徒は知能テストの結果、将来成績が伸びる可能性が高い」と伝えました。
・Bグループについては何も特別なことは伝えませんでした。
・実際には、知能テストの結果は全く関係なく、完全に無作為にグループ分けが行われていました。
- 教師の態度の変化
・「Aグループの生徒は優秀だ」と思い込んだ教師たちは、
知らず知らずのうちにAグループの生徒に対して期待を込めた態度をとるようになりました。
・例えば、
- Aグループの生徒には丁寧に教える
- 褒める回数が増える
- 難しい課題を与え、成長を促す
- 生徒のミスにも寛容で、励ます
・一方、Bグループの生徒には、こうした期待がかからず、普通の対応がなされました。
- 成績の変化(ピグマリオン効果の発現)
・数ヶ月後、全員にテストを行ったところ
Aグループの生徒の成績が大きく向上し、Bグループの生徒はあまり伸びなかったことが判明しました。
・しかし、もともとAグループの生徒が特別に優秀だったわけではなく、完全にランダムに分けられたグループだったため、
教師の期待そのものが生徒の成績に影響を与えたと結論づけられました。
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ピグマリオン効果とは?
この実験結果は、「ピグマリオン効果(Pygmalion Effect)」と呼ばれています。
「指導者の期待が相手の行動や能力に影響を与え、実際に成果が向上する現象」を指します。
例えば、
- 会社の上司が「この社員は優秀だ」と思って接すると、その社員は本当に成長しやすくなる。
- 親が「この子は運動神経が良い」と思って褒めながら育てると、子どもは運動が得意になる傾向がある。
- 先生が「この生徒はできる子だ」と思って接すると、その生徒の学習意欲や成果が向上する。
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ピグマリオン効果の逆パターン:「ゴーレム効果」
逆に、「この子はできない」と思い込んでしまうと、本当に成果が下がる現象もあります。
これを「ゴーレム効果(Golem Effect)」といいます。
- 先生が「この生徒はダメだ」と思いながら指導すると、生徒のモチベーションが下がり、本当に成績が悪化する。
- 上司が「この部下は使えない」と思って冷たく接すると、その部下は自信を失い、仕事のパフォーマンスが低下する。
ピグマリオン効果もゴーレム効果も、
指導者の「無意識の態度」が相手に伝わることで、相手の能力や成果に影響を与えることを示しています。
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この実験から学べること
- 期待をかけることで、人は本当に成長する
→ 子どもにポジティブな期待をかけてあげることが大切。
- 指導者の態度が相手の成果に影響を与える
→ 教師、コーチ、上司、親などの「教える立場」の人は、言葉や態度を意識すべき。
- 「ダメだ」と決めつけると、本当にダメになる(ゴーレム効果)
→ できないと決めつけず、良い部分を見つけて伸ばすことが重要。
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是非、ポジティブな期待をお子さんにかけてみてください!!